カウンセリング・コーチング・コンサルティングという言葉。
テレビやネット、自己啓発本のタイトルなどで聞いたことはありませんか?
「最近よく見るけど、どういう意味なんだろう?」
「似たような言葉で、違いがよくわからない」
「専門的な感じがして、なんだか難しそう…」
それぞれの違いに疑問を感じたり、難しそうなイメージを持ったことは、ないでしょうか。
実は、カウンセリング・コーチング・コンサルティングには明確な違いがあります。
そして相談者の状況により、カウンセリング・コーチング・コンサルティングの効果が大きく変わってくるんです!
そこでカウンセリング・コーチング・コンサルティングに興味をお持ちのあなたに、
- カウンセリング・コーチング・コンサルティングの違い
- カウンセリング・コーチング・コンサルティングにおすすめな人
- カウンセリング・コーチング・コンサルティングのメリットデメリット
について、わかりやすくご紹介していきます!
カウンセリング・コーチング・コンサルティングの違いをきちんと理解することで、自分が問題・課題を抱えてしまったとき、どこに相談したら良いかわかるようになりますよ♪
カウンセリング・コーチング・コンサルティングの違いは?
カウンセリング・コーチング・コンサルティングと言うと、専門家に話を聞いてもらうイメージを思い浮かべる方が多いかと思います。
対話を通して問題・課題を解決するのは、カウンセリング・コーチング・コンサルティングに違いはなく、共通するもの。
では、カウンセリング・コーチング・コンサルティングの違いはどんなところにあるのでしょうか。
大きく分けて2つの違いがあります。
- 中心人物の違い
- 問題・課題の違い
カウンセリング・コーチング・コンサルティングで、この2つの違いがどのようにあらわれるか、ご説明していきます!
カウンセリング
カウンセリングの中心人物は「相談者と専門家」です。
カウンセリングとは、専門家が相談者の身になって課題や問題を「聞く」行為です。
もともとの語源は「Consilium(相談)」というラテン語から来ています。
カウンセリングは専門家が相談者の話を聞きながら、一緒になって解決方法を探していくという手法。
他の手法と違い、双方向に話が進んでいくものなので、場の中心は自然と相談者と専門家になっていきます。
カウンセリングにおける相談者の抱える問題・課題は、相談者の「過去~現在」を起因としているものが多くあります。
(例)トラウマ、対人恐怖症、うつ病へのアプローチ など
そのため、カウンセリングはコーチングやコンサルティングとは違い、相談者のメンタルをマイナスからゼロに持ってくることが狙いとなります。
そのためカウンセリングでは、コーチングやコンサルティングとは違い、時間をかけながらゆっくり相談者の内面を掘り下げて進めていきます。
コーチング
コーチングの中心人物は「相談者」です。
コーチングとは、相談者が自ら課題や問題を解決する方法を自ら導き出すため、コーチが相談者から話を「引き出す」行為です。
ハンガリーの「Kocs(コチ)」という4輪馬車が語源となっており、従者(=専門家)が馬(=相談者)を叱咤激励して目的地までに到達させることが、コーチングの姿をあらわしているといいます。
コーチングは専門家が相談者に質問を投げかけることで、相談者の中に眠っていた答えを引き出したり気付きを与えたり、相談者の考える行為を促す手法。
そのためカウンセリングやコンサルティングとは違い、相談者が主体的に考え言葉を発していくことで効果が高まっていくものなんです。
また、カウンセリングとは違い、コーチングは相談者のベースをゼロから相談者が考える目標まで引き上げるということがゴールになってきます。
そのため、コーチングであつかう問題・課題は相談者の「現在~未来」で起きていることがメインとなってきます。
コンサルティング
コンサルティングの中心人物は「専門家」です。
コンサルティングは、専門家として相談者の課題や問題に対して解決策を提示する「伝える」行為です。
コンサルティングの語源は「Consultare(ともに協議する)」というラテン語から来ています。
最初は状況を把握するためにコンサルタントが相談者から話を引き出しますが、その後、問題を分析したりアドバイスをするのはコンサルタント。
つまりカウンセリングやコーチングとは違い、専門家が場の中心人物となる手法なのです。
コンサルティングで取り上げられる問題・課題は相談者に「現在」起きていること。
(例)業績悪化の改善、サービスのPR方法の設計、会社の人事体制・福利厚生の改善 など
今後対処しなければならない問題・課題とは違い、現在進行形で起きているものならば早急に解決していきたいですよね。
ゆっくりと進めていくより、スピーディーに解決できるところが、カウンセリング・コーチングとコンサルティングとの違いになります。
カウンセリングのメリットデメリット
では、カウンセリング・コーチング・コンサルティングで、それぞれどのようなメリット・デメリットの違いがあるか、見ていきましょう。
カウンセリングは
- 中心人物:相談者・専門家
- 問題・課題:過去~現在
といったものであることをお伝えしてきました。
では、どのような方がカウンセリングを受けると最も効果を発揮しやすいのでしょうか。
カウンセリングがおすすめなのはこんな人
カウンセリングは、悩み・不安を解消したい方におすすめの手法です。
また、コーチングやコンサルティングを受ける方と違い、問題・課題に翻弄されていて余裕がない方にもカウンセリングはおすすめです。
例えば対人恐怖症で外に出ることができない場合、外に出た方が良いことはわかっていても、どうしても外に出られない場合がありますよね。
そのように自分の力だけではどうしようもできない気持ちに寄り添い、一緒に方法を考えていくのがカウンセリングです。
他の手法とは違い、メンタル領域での病気や治療のために使われることも多くあります。
カウンセリングでは、カウンセラーと一緒に相談者がさまざまな角度から内面を掘り下げていきながら生きやすい方法を探していきます。
もし相談者自身が迷ったとしても、カウンセラーがしっかりと導いてくれます。
現状対処型のコーチングとは違い、根本的なところから課題・問題を見つけ出すことができるので「長年苦しんでいたことから解放された」という方も多くいらっしゃいます。
カウンセリングのメリット
カウンセリングのメリットは、二点あります。
- 自分の想い・感情を言語化できること
- 自分の中の問題・課題を整理し、自分で問題・課題を乗り越えられる力がつくこと
一点目は、相談者がカウンセリングを受けることで、誰にも話せなかった自分の想いを消化できること。
コーチングやコンサルティングを受ける方と違い、カウンセリングでは自分の問題・課題がわからない方もいらっしゃいます。
日常生活とは違い、カウンセリングでしっかりと話を聞いてくれるので「気持ちがスッキリした」「抱えていたものをやっと下ろせた」という気持ちになる方も。
気持ちをうまく言語化できた時は、相談者はなんとも言えぬ安心感や落ち着きを手に入れることができます。
二点目は、相談者が自分の気持ちを言語化することで、自分の中の問題や課題が整理され、明確になっていくこと。
そしてカウンセリング最中に自分のクセや行動パターンを理解していくので、次に何かの問題・課題が発生したとしても対処できるような自分になれているんです。
コーチングやコンサルティングと違い、相談者に近い場所で話を聞いてくれるので安心感が一番高くなるのがカウンセリングなのではないでしょうか。
カウンセリングのデメリット
カウンセリングのデメリットは三点あります。
- 時間がかかること
- 辛い時期が発生する可能性があること
- カウンセラーとの相性で効果が左右されること
一点目は、時間がかかること。
相談者の内面から変えていくため、1回2回で終わるということは、まずありえません。
二点目は、カウンセリングを受けることでしんどくなるタイミングがあるかもしれないこと。
コーチング、コンサルティングとは違い、カウンセリングでは過去の自分も見ていくことから、時には辛い記憶や思い出したくない出来事を掘り返さなければならない場合があります。
ただし、それは自分の問題・課題に向き合うためのステップ。
それを乗り越えることでカウンセリングの真価が発揮されていくものなのです。
デメリットとは違いがあるかもしれませんが、この経験と向き合えなくて脱落してしまう方も少なくありません。
三点目は、カウンセラーとの相性。
カウンセラーとの相性が悪いと、カウンセリング中の何気ない一言で傷ついてしまう危険性があります。
コーチング・コンサルティングとは違い、自分の内面すべてをさらけだせるカウンセラーを見つけることが大切になってきます。
コーチングのメリットデメリット
それでは次に、コーチングのメリット・デメリットをご説明していきましょう。
コーチングとは
- 中心人物:相談者
- 問題・課題:現在~未来
といったものであることをお伝えしてきました。
では、どのような方がコーチングを受けると最も効果を発揮しやすいのでしょうか。
コーチングがおすすめなのはこんな人
コーチングは、頑張っているけれど成果が出ない方、これから自分の力で成長していきたい方におすすめの手法です。
コーチングとは、相談者の理想とする未来像に向かって一緒に課題・問題を乗り越えていくこと。
目標・目的をしっかりと持ち、それを達成していきたい方であれば、ぜひコーチングを受けていくことをおすすめします。
コーチングではコーチが直接アドバイスこととは違い、相談者が自主的に解決方法を考えられる力が育っていくものだからです。
相談者の経験・スキルも問われるので、経験が浅い方と違い、社会人経験の長い方の方が自分の中に作り上げていた世界観を変えていける良いきっかけにもなるでしょう。
カウンセリング・コンサルティングとは違い、コーチングは相談者が目標まで走り切るという意気込みがあればあるほど効果が発揮されるもの。
そして、コーチはいわばゴールまでのペースメーカーとして相談者を引っ張っていく役割をしてくれることでしょう。
コーチングのメリット
コーチングのメリットは二点あります。
- 相談者の主体性が身につくこと
- 今まで自覚していなかった自分の能力を発見できること
まず何よりも大きいものは、相談者の主体性が身につくこと。
コーチング中はコーチがサポートをしつつ相談者自身で解決方法を考えていくので、どんどん自分自身で考えられる力が身についていきます。
そしてコーチングが終わった後もコーチに解決方法を聞くのではなく、自分の力で考え、行動することができるようになっているんです!
治療目的のカウンセリング、アドバイス中心のコンサルティングと違い、身につけられれば半永久的に効果が持続されるといっても過言ではありません。
そして二点目としては、コーチングで自分の能力を再発見できるということです。
解決方法を自分自身で考えていくコーチングは、自分の内面を深堀りするきっかけにもなります。
自分のことは案外、自分でもわかっていないもの。
自分やコーチでさえ想定とは違い、実は大きな能力があなたの中に眠っている可能性もあるんです!
今までの自分とは異なる、良い意味での違いを見つけられます。
コーチングのデメリット
コーチングのデメリットも二点あります。
- 時間がかかること
- 専門家・相談者の経験・スキルが効果を左右すること
一点目は、コンサルティングと違い、時間がかかってしまうこと。
コーチングの役割は早期の解決とは違い、相談者の自主的な問題・課題解決能力を高めることなので、時には一つの問題に長い時間をとることもあります。
「今すぐ問題を解決したい」という即効性が欲しい方には、コーチングは向いていないかもしれません。
二点目は、専門家・相談者両者の経験・スキルが結果を左右すること。
相談者の経験・スキルが低い場合、コーチングで相談者の内面から解決方法を引き出そうとしても解決方法が引き出されない可能性があります。
例えば、5歳の子に政治・経済などの難しい問題を問いかけたとしても、もしかしたら政治・経済の違いすら答えられないかもしれません。
そして、専門家の経験・スキルが低いと相談者に対してわかりやすい質問を投げかけることができず、うまく解決方法を引き出せません。
カウンセリング、コンサルティングと違い、コーチングは専門家・相談者のどちらもがある程度の経験・スキルがないと効果が出ないというデメリットがあります。
コンサルティングのメリットデメリット
最後に、コンサルティングのメリット・デメリットをご説明していきましょう。
コンサルティングとは
- 中心人物:専門家
- 問題・課題:現在
といったものであることをお伝えしてきました。
では、どのような方がコンサルティングを受けると最も効果を発揮しやすいのでしょうか。
コンサルティングがおすすめなのはこんな人
いま現在、発生している問題や課題が明確である方や、新しい知識・技術を提供してほしい方におすすめなのがコンサルティングです。
コンサルティングは専門家がプロの視点で問題点を指摘し、解決方法を提示するもの。
カウンセリングとは違い、相談者の抱える課題や問題が明確であればあるほどコンサルティングが生きてきます。
相談者が持ちえない技術・知識をコンサルタントから得ることができるので、効率的に問題解決することができます。
コンサルティングは解決方法を提示するものなので、行動を起こすのは相談者自身。
相談者に当事者意識がないと、せっかくコンサルティングでアドバイスをもらっても無駄になってしまいます。
コンサルタントのアドバイスや現状との違いを素直に受け入れ、実行できる方が効果を発揮しやすくなります。
また、カウンセリング、コーチングの対象が個人であったことに対し、コンサルティングでは個人だけでなく法人も対象になるという違いがあります。
そのため、法人として会社全体に対してコンサルティングを活用していくことも可能です。
コンサルティングのメリット
コンサルティングのメリットは、二点あります。
- 時間・コストの削減
- 第三者からの具体的で客観的な意見の獲得
一点目は、解決までの時間の速さ、それによって生じるコストの低下。
状況を見て問題を分析し、解決方法を提示する一連の流れを専門家のみが担当するため、カウンセリング・コーチングとは違い、コンサルティングは解決までのスピードが段違いに速いんです。
自分だけでは途方もない時間がかかるところ、コンサルティングに任せることで解決策に到達するまでの時間やかかっていたコストが減少します。
二点目は、第三者から客観的で専門的なアドバイスを受けることで、問題・課題を客観視できます。
自分だけで考えていると、どうしても一方的な側面から見てしまい、違いを発見できなかったりすることはありませんか?
もしかしたらそれが原因で、今までの問題・課題が発生してしまっている可能性もあります。
コンサルティングで先入観のない視点から専門分野の新しい技術・知識を取り入れることで、無駄なく解決までの道をたどれます。
具体性・確実性もあるので、自分たちが持ちえない技術・知識に関してはコンサルティングに頼った方が効率的と言えるでしょう。
コンサルティングのデメリット
コンサルティングのデメリットも二点です。
- 問題・課題の具体性が結果を左右する
- 問題解決のノウハウが蓄積されない
コンサルティングは現状の問題・課題があってこそ、アドバイスを行うことができます。
そのため問題・課題がわからなくても良いカウンセリングやコーチングと違い、問題・課題が曖昧であればあるほど、効果が薄くなる可能性があるんです。
例えば、業績悪化している会社が売上アップのためにコンサルティングを取り入れたとします。
コンサルティングでは売上アップに尽力しますが、実は業績悪化している原因は売上とは違い、社員が多く辞めていることでした。
そうなると売上アップは間違いで、いかに社員が辞めない会社づくりをするかが本当の課題ですよね。
相談者自身が現状を読み違えてしまうと、せっかくのコンサルティングの時間が無駄になってしまいます。
そのためカウンセリングやコーチングとは違い、相談者がいかに現状をきちんと捉えているかが大切になってきます。
二点目は、カウンセリングやコーチングと違い、コンサルティングにはノウハウがたまらないことです。
現状の問題・課題が解決したとして、今度は別分野で問題・課題が発生したら、また別のコンサルタントと契約しなければなりません。
コンサルティングはアドバイスを一方的に行うものなので、自力で解決できる力が養われないのです。
カウンセリング・コーチング・コンサルティングの違いまとめ
今回はカウンセリング・コーチング・コンサルティングの違いについて解説していきましたが、いかがでしたか?
カウンセリング・コーチング・コンサルティングは、「中心人物」「問題・課題」によって効果が発揮される方の違いがありました。
自分の問題・課題がわからない方はカウンセリング、自分の力で問題・課題を解決したい方はコーチング、第三者から解決方法を提示してほしい方はコンサルティングを活用していくことがおすすめです♪
それぞれの違いをうまくとらえて活用していくと、自己成長にもつながっていきます。
ぜひ自分の課題・問題を解決する一歩を踏み出してみてくださいね♪
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